埒(らち)
「埒」の意味
「埒」とは、低い垣や柵のことで、馬場などの周りの柵をさす言葉です。
「柵」や、「仕切り」、「区切り」みたいな感覚でいいと思います。
「埒」の用法
不埒(ふらち)とは、不都合、不届き、不法といった意味です。
「不埒なやつ」などと聞いた事ありますよね。
埒内(外)(らちない、がい)とは、範囲の内(外)、限界の内(外)という意味です。
「埒」を「枠」や「境」の意味で考えると分かりやすいですね。
「埒があく」とは、物事にきまりがつく、かたがつく、といった意味です。
なんだかしっくりきませんね。
埒があかない
「埒があかない」の由来
奈良時代、春日大社の祭礼において、前夜、神輿の周囲に柵(埒)をつくり、翌朝、能楽の金春太夫(こんぱるだゆう、当時の猿楽のシテ役のこと)が一人で中に入って、祝詞をとなえる習慣がありました。
この儀式が終わりると、埒があいて、ほかの参加者も中に入れる、ということから、
埒があく→祭礼が進行する。
埒があかない→祭礼が滞る。はかどらず、じれったい。
というようになった。
という説がありますが、ちょっとおかしいですね。
「埒があく」は、「埒が開く」ではなくて「埒が明く」と書きます。
もちろん「あかない」も「明かない」です。
つまり、同じ「あく」でも、「ひらく」の意味の「開く」ではなく、「あきらかにする」の「明く」なんです。
「埒が明く」
「埒が明く」、「埒を付ける」とは、埒(柵)を付けることによって、物事の境をはっきりさせる、転じて、きまりがつく、かたがつく、という意味ですね。
反対の意味である、「埒が明かない」は、きまりがつかない、かたがつかない、という意味です。
「電話では、埒が明かない」などと使いますね。
音を聞いた人が誤解したのか、「開く」にこじつけた感じになってますが、本来の意味は、物事の進行具合などとは関係なく、柵、境、枠などをつけて、物事をはっきりさせる、きまりをつける、ということです。
(07/08/10)
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(07/08/10)掲載
