古代の暦
暦には、ややこしい歴史があります。
現在、世界では「グレゴリウス暦」が使われていますが、これは中世のローマ教皇グレゴリウス13世が、1582年にユリウス暦を改正した太陽暦です。
この系統の暦を少し説明します。
古代ローマで、初めての暦が制定されました。
ローマ建国伝説の王「ロムルス」にちなんで「ロムルス暦」とよばれます。
このときは、1年10ヶ月と農閑期の休日約60日でした。
紀元前713年、ローマ国王ヌマ・ポンピウスによって改暦が行われました(ヌマ暦)。
このヌマ暦から1年12ヶ月になりました。
まだ年始は3月1日で、2月が最後の月でした。
この後も数度、改暦が行われましたが、最も大きな改暦は紀元前153年1月1日です。
この年から、年の始まりが3月1日ではなく、1月1日になりました。
このとき、月の順序と月名との間にずれが生じたのです。
最終期のこの暦法もヌマ暦と呼ばれています。
| 現在の月 | ロムルス暦 | ヌマ暦 | ローマ時代終期の暦 |
| 1月 January 31日 |
なし | Januarius ヤーヌアーリウス 29日 |
29日 |
| 2月 February 28(29)日 |
なし | Februarius フェブルアーリウス 28日(2年に1度23日) |
28日 |
| なし | なし | 閏月(2月が23日のとき) Mercedinus メルケディヌス 27日または28日 |
閏日(2年に1度) 2月23日と24日の間に 22〜23日間 |
| 3月 March 31日 |
Martius マルティウス 31日 |
31日 | 31日 |
| 4月 April 30日 |
Aprilis アプリーリス 30日 |
29日 | 29日 |
| 5月 May 31日 |
Maius マイユス 31日 |
31日 | 31日 |
| 6月 June 30日 |
Junius ユーニウス 30日 |
29日 | 29日 |
| 7月 July 31日 |
Quintilis クィーンティーリス 31日 |
31日 | 31日 |
| 8月 August 31日 |
Sextilis セクスティーリス 30日 |
29日 | 29日 |
| 9月 September 30日 |
September セプテンベル 30日 |
29日 | 31日 |
| 10月 October 31日 |
October オクトーベル 31日 |
31日 | 29日 |
| 11月 November 30日 |
November ノウェンベル 30日 |
29日 | 29日 |
| 12月 December 31日 |
December デケンベル 30日 |
29日 | 29日 |
ユリウス暦
かの有名なユリウス・カエサル(ジュリアス・シーザー)が、紀元前45年に採用したのが「ユリウス暦」です。
奇数月を31日、偶数月を30日としました。
さらに、自分の生まれた月(7月)に、自分の名前(ユリウス、英語でジュライ)をつけました。
さらに、閏年は2月は30日にするが、平年は29日にしました。
あとから付け加えられた月で、もともと1年の最後の月だった2月で調節するということです。
カエサルの後継者で初代ローマ皇帝となったアウグストゥスは、自分が生まれた月に、カエサルがやったのと同じように自分の名前を残したいと思いました。
それまでセクスティーリスと呼ばれていたその月をアウグストゥス(英語でオーガスト)と改称しました。
さらに8月も31日までの月にすることを決め、そのあと1個ずつずらしてしまったのです。
8月で1日増やした分、2月から1日取ってしまうことにし、この時から2月は平年で28日、閏年で29日になりました。
アウグストゥス以降も月の改称はたびたびありましたが、どれも定着せず、改称した皇帝の死後、もとにもどされました。
このユリウス暦を改良したのが現行の「グレゴリウス暦」です。
ちなみに、月と曜日の名前の由来
月の名前の由来
| 月 | 由来 | |
| 1月 | January Januarius |
古い年と新しい年の両方に面しているので、 ヤヌス(Janus、ローマ神話の神、頭の前と後に顔がある)にちなんでつけられた。 |
| 2月 | February Februarius |
ローマで2月15日に行われた 「お払いの祭り(februa)のある月」の意味。 |
| 3月 | March Martius |
「軍神マルス(Mars)の月」の意味。 |
| 4月 | April Aprilis |
諸説あってはっきりしない。「2番目の月」の意味。あるいは女神「Venus」に対応する、ギリシャ神話の「Aphrodite」の月の意味。 |
| 5月 | May Maius |
大地の女神「マイア(Maia)の月」の意味。 |
| 6月 | June Junius |
「女神ユノ(Juno)の月」の意味。 |
| 7月 | July | 7月生まれのユリウス・カエサル (Julius Caesar)にちなんで。 |
| Quintilis | 第5番目の月の意味。 | |
| 8月 | August | 8月生まれのアウグストゥス(Augustus) にちなんで。 |
| Sextilis | 第6番目の月の意味。 | |
9月〜12月は、それぞれ7〜10番目の月という意味です。
曜日の名前の由来
| 曜日 | 由来 | 対応する天体 |
| 日曜日 Dies Solis(ディエース・ソーリス) | 太陽の日 | 太陽 |
| 月曜日 Dies Lunae(ディエース・ルナエ) | 月の日 | 月 |
| 火曜日 Dies Martis(ディエース・マルティス) | マルスの日 | 火星 |
| 水曜日 Dies Mercuri(ディエース・メルクリー) | メルクリウスの日 | 水星 |
| 木曜日 Dies Iovis(ディエース・イオウィス) | ユピテルの日 | 木星 |
| 金曜日 Dies Veneris(ディエース・ウェネリス) | ウェヌスの日 | 金星 |
| 土曜日 Dies Saturni(ディエース・サトゥルニー) | サトゥルヌスの日 | 土星 |
マルス(マーズ)、メルクリウス(マーキュリー)、ユピテル(ジュピター)、ウェヌス(ヴィーナス)、サトゥルヌス(サターン)は、ローマ神話に登場する神の名で、それぞれ火星、水星、木星、金星、土星と同一視されています。
長々とおつきあい、ありがとうございます。
お疲れ様でした。
(06/12/15)
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(06/12/15)掲載
